最近、大企業が続々と「新卒初任給を30万円以上に引き上げる」なんて景気のいいニュースが飛び交ってますね!
でも、初任給30万、その中身を考えたことありますか?
この記事では、初任給30万の実態について考えます。
初任給30万ってどうなの?って思っている方はぜひチェックしてください!
大卒初任給30万って本当?
実際に一部大手企業が大卒初任給を30万以上に引き上げ
一部の大企業では、2025年入社の大学新卒の初任給を月30万円以上に引き上げます。
例えば、
- ファーストリテイリング:アパレル、ユニクロやGUを運営
- 30万(2024)→33万(2025)
- 三井住友銀行:銀行、メガバンク
- 25.5万(2024) → 30万(2025)
- 第一生命ホールディングス:保険、大手金融
- 27.6万(2024) → 32.1万(2025)
などです。
大企業・若手の給料が特に伸びている
賃上げは社会全体のトレンドになってきていますが、企業規模だと大企業、年齢だと若手が特に大きく伸びています。
2024年春闘の賃上げ率は5.17%、一方で中小企業に限ると4.66%で、中小企業の方が賃上げできていません。
また年齢別で見てみると、新卒・若手の方が、中堅・ベテラン層よりも賃金の上がり具合が大きいです。
例えば、2024年1月の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、
- 大卒20〜30前半の賃金上昇率は1.7〜2.8%
- 40後半〜50前半は-0.3〜-0.2%
となっていて、若手と対照的に40後半〜50前半はまさかのマイナスとなっています。
これは、
- 人口減少や転職への意識の変化によって、若手獲得競争が熾烈になっている
- 給与全体の原資は限られている
といったことから、中堅・ベテラン層に皺寄せがきているためと考えられます。
初任給30万の注意点は?
固定残業代はどれくらい? 30万円の内訳に気をつけよう
初任給30万といったときに、その30万がまるまる基本休かどうかはわかりません。
あらかじめ「固定残業代」が入ってる場合も多いからです。
例えば、基本給が23万円程度、固定残業代が月40時間分で7万円程度といった内容の可能性もあります。
募集要項には全体の金額しか記載がなく、内訳の詳細がわからないこともあります。
その場合には、会社説明会などで企業の担当の方に確認するのが良いでしょう。
残業時間や基本給が低くないかを確認しよう
固定残業代が多いのは別に悪いことではなく、メリットもあります。
例えば、固定残業が月40時間だったとすると、
- もし実際には20時間しか残業しなくても40時間分の残業代がもらえる
- もし40時間以上残業したら、40時間を超えた分の残業代は別途もらえる
といった感じで、損をすることはありません。
ただし、固定残業代制度には、
- 求人上の額面を大きくして、就職希望者を釣っている
- 基本給を低く抑えている場合がある
- 固定残業が多い → 実際の残業も多い可能性がある
といったことに気をつける必要があります。
また、基本給が低いとボーナスなどへの影響も出てきます。
ボーナスは「基本給 × 何ヶ月」で計算することが多いので、基本給が低いと思ったほどにはもらえない、ということになってしまいます。
そのため、基本給が思っていたより低くなっていないか確認しておくのが大切です。
将来への影響は?
今までより年齢による給与の伸びが平坦になるかも
会社が出せる人件費の総額には限りがあります。
そのため、若手にたくさんお金を払う → ベテランにはあんまり払わない、となってしまうのが現実です。
つまり、今までの年功序列よりも、給料の伸び方が平坦になることが考えられます。
他にも、早期退職の募集が今までよりも増える、という可能性もあります。
自分が若手のうちはいいですが、ベテランになったときに想像してたほど給料が上がらない、なんてことになるかもしれません。
自分で将来に備えるのが大事
このように、会社に頼りきりになってしまうことのリスクが今までより大きくなってきています。
そのため、会社に頼らず自分自身で将来に備えることが重要です。
例えば、
- 資産運用をする
- 転職できるようにスキルを磨く
- 副業をしてみる
といった今の会社だけではないお金の稼ぎ方も検討する必要があるでしょう。
コメント